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  • お金のこと
2024.09.09

マンションと一軒家

マンションにしようかな。。。いや、やっぱり一軒家にしようかな。。 私がマイホームを検討し始めた時に一番最初に迷ったことが、マンション?一軒家?でした。 きっとたくさんの方が同じ悩みを抱くはず!! ということで、今回はマンションか一軒家かを比較するうえで考えておきたい点を項目ごとに紹介していきます。

■費用の比較

費用と一言で述べても、お金に関わる事柄がたくさんあります。物件価格が安くても、そのあとに係るランニングコストで出費が多く発生するなど、トータルで費用を見る必要があります。

1)物件価格

物件の種類平均購入費用
新築マンション4.848万円
土地付き注文住宅4.694万円
建売住宅3.719万円
注文住宅3.717万円
中古マンション3.157万円
中古戸建て2.704万円
※参考 住宅金融支援機構 令和4年フラット35利用者調査

2022年度のフラット35利用者調査をもとに、平均購入費用を以下の表にまとめたものです。新築マンションの4,848万円に対して、土地付き注文住宅が4,694万円で、その差はおよそ150万円です。この結果を見るかぎり、マンションと一戸建ての購入費用には、大きな差が見られません。しかし、新築マンションの供給量の減少・地価の高騰・人件費の上昇などにより、この先、マンション価格が大きく下落することは考えにくいとされています。

2)初期経費

マンションと戸建てを初期費用で比較すると、マンションの方が安くなる傾向があります。初期費用で差が出る部分は、主に土地代と諸費用です。マンションと戸建てのどちらも、購入費用には土地代が含まれます。戸建ての場合は、住宅が建っている部分の土地を全て購入するのが一般的です。物件取得時の諸費用に関しては、マンションでは修繕積立基金や火災保険料、戸建てなら水道加入負担金・火災保険料・つなぎ融資などが発生します。これらを比較すると、戸建ての方が数十万円多くなるのが一般的です。

3)ランニングコスト

【マンション】

コストを維持費で比較した場合は、戸建てよりマンションの方が高くなります。 マンションの場合のみに発生する費用が多いためです。マンションと戸建ての両方で発生するランニングコストには、固定資産税や火災保険料など。マンションでは、管理費・修繕積立費・駐車場代などが別途発生します。管理費や修繕積立費は、マンションを維持・修繕するために毎月支払う費用です。これらの維持費が発生するため、マンションの維持費は戸建てに比べ、ランニングコスト面で高くなる予想がつきます。

【戸建て】

戸建ては自分で維持管理が必要です。マンションを購入した場合、管理組合が居住者から管理費や修繕積立費を毎月徴収するのが一般的です。建物のメンテナンスは、これらの費用からまかなわれます。戸建ての場合も、建物の定期的なメンテナンスが必要です。外壁・屋根・設備・床下などに対し、塗装・交換・リフォームなどのメンテナンスを実施する必要があります。しかしマンションとは異なり、戸建ての場合は自分で維持管理費を積み立てておかなければなりません。どこをどのように維持・管理するのかも、自分で考える必要があります。長期的な視点できちんと計画を立てることが重要です。

4)資産価格

マンションと戸建てを資産価値で比較すると、マンションの方が価値は高くなります。将来的な売却を視野に入れる場合は、資産価値が多く残りやすいマンションが有利です。戸建てを取得する際は、建物と土地を購入することになります。土地の価値は時間が経っても基本的に下がりませんが、建物の価値は新築時から約20年で消滅します。一方、マンションの場合は、新築時から20年経過しても価値を半分以上残せるのが一般的です。20年以内に売却することを考えるなら、マンションの方が建物の資産価値を高くキープできます。

上のグラフは国土交通省が発表している不動産価格指数をグラフにしたものです。表から見ても分かる通り、マンションの資産価格は戸建てと比べ大きく差がついています。マンションの資産性の高さが分かります。

■住みやすさ

1)設備

一般的には、マンションの方が設備は充実しています。床暖房・複層ガラス・食器洗浄乾燥機・浴室換気乾燥機・ディスポーザー、共用部に便利な設備が備えられているケースも。もちろん、戸建てでもこういった設備を設置できますが、マンションではスケールメリットが働くため、最新設備が導入されやすいです。

2)トラブル

マンションは上下左右に部屋が隣接しているため、騒音トラブルが多くなりがちです。騒音トラブルが気になるなら、戸建ての方が有利です。足音による下階への迷惑を心配する必要がなく、早朝や夜中でも音を気にせず洗濯機や掃除機を使えます。

3)自由度

自由度の高さは戸建てでしょう。 間取りが決まっているマンションと異なり、戸建ては間取り・デザイン・素材・設備などを自分で決めることが可能なため、 理想の家づくりの実現性の高さが魅力です。

■まとめ~マンションor戸建てを決めるポイント~

1)優先順位を決める

マンションか戸建てかを決める際は、何を重視し何を諦めるのか、家族でよく話し合って優先順位を決める必要があります。絶対に譲れないポイントを決めておけば、後悔しない選択をしやすくなります。周辺環境など将来的に変わる可能性がある要素や、増改築など自分で変えられる要素があることも意識しましょう。

2)ライフプランと資金計画

自分や家族のライフプランも考慮しましょう。将来の状況までイメージすることで、どちらが向いているのか考えやすくなります。ライフプランを考慮することで、現在から将来にかけての経済状況も把握しやすくなります。きちんとした資金計画を立てられれば、マイホームの購入費や維持費なども考えやすくなるでしょう。

3)永住するかどうか

マンションは長く住んでも資産価値が大きく下がらないため、将来的に住み替える可能性がある場合に向いています。一方、戸建ては約20年経過すると資産価値がほとんどなくなることから、住み替えを前提とした住居には適していません。永住する予定で考えているなら、資産価値がなくなる点も気にならないでしょう。実際に、戸建てを選ぶ人の多くは、永住志向が強い傾向があります。

マンションか一軒家か。。 各家庭の状況を、長い目で計画し検討することが何より大切そうです。正解、不正解のない問いなだけに、マイホームの購入は本当に人生の一大事であること、実感しますね。後悔しないためにもじっくりと時間をかけることを惜しまず計画していきましょう!